超レ欲ス
このゲーム、単純なようでなかなかやりづらい。
ふたりで肩を組むわけで、腰に力が入んないから、一発一発はそれほど効かないんだけれども、ちょこざいなさばきが必要なこの体勢は、不器用な香田には難易度が高いらしい。
さっきから何度も足は踏むし、浜野・志田チームは腕力がないってんで、ハンデとして利き腕が封じられる左を担当している香田は、パンチも大したものが出せない。
となれば攻撃は右を担当する俺が担うわけだが、俺だって腕力があるわけでもないので、相手の攻撃担当の志田にポイポイさばかれてしまう。
さらにハンデとして向こうは志田が左利き、浜野が右利きで、どちらも利き腕を使えるという悪条件。
結果としてさっきからポカリポカリ。
やられっぱなしである。
テキトーに始めたのでラウンドも何もない。
本当にサバイバルなバトルロイヤル。
だが、その条件の悪さが逆に面白かった。
なんていうの?
不自由が心地いい、みたいな。
ルールが手探りな感が、未開拓で、自分たちが創っている感じが得られてすごく楽しいのだ。