超レ欲ス
15
「夏だな」
「夏だな」
「夏なんだな」
明くる月曜日の学校。
だれたいつもの昼休み。
俺と香田と浜野の三人は、ぐったりとしながら、ぬるい昼メシを食っていた。
暑いからなのか、いつもうるさい香田もあんまり元気がない。
「つーかさ、こんだけヒトがすし詰めの部屋ん中にクーラーないとか有り得なくねえ?」
「まったくだー」
「職員室行く?冷房効いてるはずだよ」
「それはちょっとわびしいかな」
「今どき教室にクーラーのないこの学校が悪い。抗議にならいっしょに行ってやらんでもないぞ」
言いつつ、汗で垂れた前髪を拭う香田。
「あーくそ。もう、全裸で授業受けてえな」
それはさすがにどうか。
しかし暑い。
この一週間ほどで、梅雨も明け、お天気様は完全に真夏モードに移行なされた。