超レ欲ス



――といって、まさか本当に放課後になっても来ないとはね。

もしかして忘れてるんだろうか。

ハァ……。

やっぱ俺なんて、彼女ん中じゃその程度の存在なんだろうなぁ。

しょうがないので俺は、本を持ってB組へ向かう。



「浅瀬?いないし、もう帰ったんじゃない」

B組で手近な男をつかまえて訊いてみると、まさかのご帰宅。

おいおい。

まさかの完全忘却の俺。

なんて情けなし。

なすすべなくぽつんと佇むバカ。

(……そりゃないぜ)

再びしょうがないので、俺は帰宅部らしく家に帰ることにする。

< 169 / 235 >

この作品をシェア

pagetop