超レ欲ス
*
――といって、まさか本当に放課後になっても来ないとはね。
もしかして忘れてるんだろうか。
ハァ……。
やっぱ俺なんて、彼女ん中じゃその程度の存在なんだろうなぁ。
しょうがないので俺は、本を持ってB組へ向かう。
「浅瀬?いないし、もう帰ったんじゃない」
B組で手近な男をつかまえて訊いてみると、まさかのご帰宅。
おいおい。
まさかの完全忘却の俺。
なんて情けなし。
なすすべなくぽつんと佇むバカ。
(……そりゃないぜ)
再びしょうがないので、俺は帰宅部らしく家に帰ることにする。