超レ欲ス

「ダメになった。もう連絡取ってない」

「は?なんでふらしてんの?」

香田は聞き慣れない言葉を使った。

「つうか、おまえふられたってことは、告ったんだろうな?」

俺は笑ったまま、

「知らねーよ。そんな余裕なかったもん。急に向こうが切ってきたんだよ。俺を」

半ばやけくそで言った。

「だからなに切らしてんの?」

「なんだよ、きらすって」

俺が笑うのに、どうやら香田はキレているらしかった。

「つけ上がらせてるってことじゃねえかよ。なにしてんのおまえ。対等じゃねえよ、おまえとソイツ。見下されてんじゃねえよ。マジなにやってんの、おまえ」

「対等じゃなくて当たり前じゃん。俺が惚れて、向こうはなんとも思ってないんだから」

「それでも見下してないんなら一方的に切らねえ。んなコトできるか!」

俺は笑っているのに、なんでこう……。

「なんでおまえが遠慮してんだよ?おまえが好きなんだろ?ソイツじゃなくておまえが。だったら遠慮してんじゃねえよ!行けよ。放っとけよ!むこうの事情なんて、話さないんなら無視しちまえよ!なんで受け身なのおまえ。スゲームカつくわ!」

……追いつめんだよ。

< 184 / 235 >

この作品をシェア

pagetop