超レ欲ス
それからはただ飲んだ。
そんで香田んちのトイレで吐いた。
また飲んだ。
すぐ吐いた。
いつのまにか寝ていた。
香田くんゴメンね。
そんなわけで二日酔いという未成年にあるまじきバカも作用して、死んだように動かない今なのだった。
でも、実際みじめで起きあがる気がしないというのも大きいんだよ、本当。
それにしても、よくあんなに美味いとも思われないビールをただひたすらに飲んだなぁ。
意識のあった最後のほうなんて、香田の顔がゆがんで、ブサイクに見えてたもんなぁ。
モテモテ野郎なのになぁ。
……あれ、もしかして俺まだ酔ってんのか?
なんか体が揺れてるぞ。
「おい、起きろよ」
おまけに、なんか聞こえる気がするぞ。
目を開けてみる。
「ああ、なんだ。こうだか」
そして俺はまた目を閉じる。
「なんだじゃねー!」
「ぎゃおっ!」
後頭部にパチーンと一発。
「起きろ。起きたか?」
「起きた。なんでいるの?」
「いや、ここ俺の部屋だし」
「あれ?」
ぼけていた。
寝ぼけた上に二日酔いだった。