超レ欲ス

といったことで、一路おビーチへご出発である。

途中二度ほど乗り換え、浜の最寄り駅についたころにはもう正午をまわっていた。

「金は少しでも節約だ。夜のためにな!」

プランはばっちりだから!

といわんばかりの香田の態度。

頼もしいというよりうさんくさい。

夜に何をする気なのか訊いてもごまかして答えようとしない。

おいおい。

大丈夫なのか本当に。

そんなわけでお昼は駅弁をみんな仲良く購入。

「海の家っぽいところはマズイメシでぼったくるからな」

という香田。

そうなのか?

海なんて五年ほどご無沙汰だったけど、どうだったろう。

……まぁ、俺も最後に来たのは家族とだったが。

あのころはハルと親父も今みたいに険悪じゃなくって、平和だったな……我が家。

……そんなことは今はどうでもいいか。

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