超レ欲ス
なぜ今なのか。
親父が拗ねるを通り越してご機嫌にも体を壊し、夏休み限定だったバイトはめでたく契約終了を迎え、そして、なんともハッピーなことに、やっと吹っ切れかけていた彼女から、なんだかよくわからないメッセージが届いてくださりやがったのだ。
棚に上げた負債が、ここにきて一気に膨大に膨れあがって、俺にのしかかってきていたからなのである。
畜生だ。
どうにもならない。
動物はみんな生きていて、みんな好き勝手動いている。
だからその小粒の中のひとつである俺が特別扱いされるなんてことは決してなく、当然俺の都合なんて知ったことじゃないのである。
どいつもこいつもそいつもあいつも、みーんな俺を追いつめる。
それでもこんな俺でも、たまさか友がいてくれたりする。
ソイツらが言いやがったのだ。
俺は大丈夫だと。
どうやら俺は大丈夫らしい。
自分ではわからないし根拠もない。
いや根拠なんていらない。
ただアイツらが言ったという事実がありゃあそれでいいじゃないか。
そうか、そうだ、そうなのだ。
それはまぁなんというのか、自分を納得させるのに充分に上等な部類に入ることだと思った。
そんでまぁ大丈夫なら大丈夫なりに少しだけ、踏ん張ってなんかどうにかしてみようか、なんて思ったりしたのだ。