超レ欲ス



ああ、神さま。

俺はダメな人間なのでしょうか。

来ちゃったよ。

来てしまいましたよ、けっきょく。

ああ。白子の市立図書館までね。

ええい。

笑わば笑えい!

だって、訊いてもなんでか答えない謎メールがぽこんぽこんと送られてきたら、気になって気になって寝られなくなったんだよ!

しかも例によって例のごとく、ただ今の時刻午前九時十分。

一時間くらい早めだ。

どうせ俺は、断り切れない根性なしだよ。

勝手に切りやがった相手にも、こうしてやっぱり、なし崩しに巻かれてしまうバカ野郎だよ。

「やぁ。ひさしぶり。ずいぶん早いね。無理言って、ゴメン」

なんて考えてたら来やがった。

その姿、ひと月前より少し髪が伸びて、肩に掛かるほどになり、心なし色が付いていたが、紛うことはない。

ひと月半ぶりに見る、浅瀬晴美だった。

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