超レ欲ス
*
痛む右頬を押さえ俺は喫茶店を出た。
そしてすぐにそれを見つけ、睨みつけた。
こうなったら、今日は徹底的に「俺」に付き合わせてやる。
クソ苦いコーヒーで、完全にアタマにきていた。
ケータイを開く。
二日前に送られて来たクソ忌々しいメールを開く。
電話番号。
発信ボタンを押してかける。
『はい、もしもし』
知らない番号からの着信だったからだろう。
少しぎこちない社交的な声が応えた。
「俺、嶋村だけど。これ俺の番号。登録よろしく。今ドコ?」
『なんだ嶋村さんですか』
俺の声と名前を聞くと、うって変わってあからさまに冷めた口調になる。