超レ欲ス

その後は教師が来て、やたらともめることになった。

そして結局、俺と辻は互いに謝ったが、その日近江は早退してしまって、謝る機会を逸してしまった。

後日謝ろうとしても、近江に近付くと辻が怒ったので、やはりその機会には恵まれることがなかった。

そうしてそのまま時間だけが過ぎ、あやふやのままになってしまったのだ。


俺はそれから、二度とスカートめくりはしなくなった。

泣かれるのはすごくショックで、いたたまれないことを知ってしまったから。

実は俺が軽い気持ちでやっていたことが、すごく相手を傷つけていたかもしれなくて、それは無性にむなしいことであるのを学んだから。

――いや、本当はそんな大層なモノじゃなくって、単に自分の小ささを知った、というのが一番しっくりくるのかもしれない。

スカートめくりブームは、その後半年ほど続いて、ようやく終わった。

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