超レ欲ス

俺、またそんなに変なことを言ってしまったのだろうか？

誰かに気を遣って、それに合わせようとするのは、まともなことだと思うのだが。

そこまで考えて、ああそうかと思った。

こいつらは「誰かに合わせる」なんてところから、一番遠い場所にいるバカだったな、と。

香田は気にしないバカだった。

浜野は気を遣わないバカだった。

でもそれなら少し変だよな。

なぜこいつらは俺とメシを食うようになったんだ？

そりゃあ、誘ったのは俺だが、こいつらからしたら、誰かと昼の卓を並べるなんてことは、うっとうしい以外のなんでもないだろうにな。

「テルよぅ」

会話で孤立してしまい、俺が不満げにメシをかき込んでいると、香田が声をかけてきた。

「はんだよ」

俺は口にメシを含んだままで応える。するとこのバカ、

「考える前にとべとかって言うぜ」

とか知ったふうな口をききやがった。

俺は「ふん」と鼻を鳴らして、最後のたくあんを頬ばり、

「そんなこと言っても、スーパーボールは渡さないからな」

と精一杯強がってみせた。

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