超レ欲ス
「うぇっ?」
志田の間抜けな声。
振り向きざま、空いた左腕で激烈ストレート!
……は、しなかったが、ぎりりと志田の腕を引っ張りこっちを向かせた。
「いてっ!ちょっなに?テル?」
突然の俺の到来に何が何だといった様子の志田由高。
それは、志田と話していた女の子も同じようだった。
手にケータイを持ったまま、何事かと俺を見ている。
だが、やっぱりそんなこと構うような今の俺ではなかった。
「ちょい用がある。こっち来い」
「え?な、なに?」
「あ、ごめんね。ちょっとこいつ、借りちゃっていいかな」
志田の向こう側でキョトンとしている女の子に問う。
「あ、え。うん。私は……べつに」
それに彼女は途惑いつつも答えてくれた。
「な、ど、どうしたんだテル?なんかあったのか?」
「あぁあ、なんかあった。だから早急に来てほしい」
「えぇ?」