超レ欲ス
待たせると本気でキレられるので、いそいそと食堂へむかう。
で、長テーブルを囲うように五つ並べられた椅子の中からいつもの席に座ろうとして、
「おいテル!食器運ぶの手伝え!」
親父のでかい声で制された。
「なんでいつも俺ばっか言うんだよ。たまにゃハルにやらせろよ。ハナヨメ修業だろ」
俺がそう不満げに言うと、すでに定位置に着いているハルは親父のほうをじろりと見た。
それに親父はたじろぎ、やはり矛先を俺に向けた。
「今の時代に男も女もねえ!いいから早く運べ!」
なんて弱いのか、我が家の男性勢。なんて威厳がないのか、我が家のバカ家主。
「ああ、もう、わかった、わかった」
そして、なんて小間使い、俺。