超レ欲ス
……………。
あーっ!
だから、こういう沈黙は耐えられないんだって!
俺は足を止めて、率直に訊いてみることにした。
「なあ、浜野?」
「え?」
「おまえ、なんで香田に本、投げたの?」
浜野はまた苦笑いを浮かべ、
「ムカついたから」
と答えであってそうでないことを言った。
「その理由だよ。なんでムカつくことがあったわけ?」
浜野も足を止めた。で、
「嶋村が困ってるのを見てたら、……香田にムカついた」
なんか薄ら寒いことを言ったのだった。
ど、どういう意味だよ……それ。
「それは、理由として変じゃないか?俺が困るとなぜムカつく?」
「友達だろ?おれたち」
「へ?は。まぁ、そうだな」
「だから、本当に困っているかどうかぐらいわかるよ。本当に困っているときに、しつこく食い下がるアイツを見てたら、無性に腹が立った」
ってゆうか、それを聞いてしまって今も俺、本当に困ってしまっているんですが。
「そう言われても、アイツがああいう奴だっていうのは浜野だって知ってるだろ。何を今さら……」
「だって嶋村、あの女の子のこと、本当に好きなんだろ?」
「んなっ」
アレー?バレバレー?
皆さん察しがよろしくね?
てか、放っておけよ、どいつもこいつも。