超レ欲ス

しかし、メールを一方的に送り続けるのもそれは気持ちの良いものではないし、ではどうしたものか。

考えあぐねたあげく、その時に手元にあった「チリと僕」が目に留まったというわけである。

そんなわけなので、最後の砦であるこの本の貸し借りは、なんとしても継続させておかねばならなかったのだ。

え?

気ままな世間話でもして仲良くなればいいじゃないかって?

うるせえ!

そんな香田みたいなことを言う奴は、好きなだけ女に埋もれていくらでも死んでもらって結構だ。

それができないバカシャイボーイがこの俺なのだから、どうしようもないでしょうが!

未だにまともに目を見て話すことすらままならないっつうのに……。

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