恋があと?結婚が先?
実家にはお姉ちゃんと遥希くんしかいなくて、両親は買い付け、お兄さんは商談に出てるらしい。
お姉ちゃんがお昼ご飯の用意してくれるっていうから、遥希くんを抱っこしながら、食卓に座ってた。
「ゆうり?悩みでもあるの?顔色あんまり良くないよ。それとも、体調悪いの?」
「ううん。そんなことないよ」って言ったのに、涙が出て来た。
「ちょっと、ゆうり、どうしたのよ。なんともないって言いながら泣くなんて、何ともないわけないでしょ?」
「うん、ごめんなさい。」

お姉ちゃんに、色々聞かれてしまって、言わないわけにいかなくなって、話した。
「ゆうり、大地さんにヤキモチ焼いてるのね。でもいいじゃない。それだけ、ゆうりにとって大地さんが大事な人になったんでしょ?それで、ゆうりは大地さんが信用できないの?」
「ううん。ただの患者さんだと思う。大地さんはそんな人じゃないもの」
「だったら、ゆうりは堂々としていなさい。」
「うん」
「それで、今度、大地さんの休みになったら、ゆうりも甘えてごらん。大地さんにゆうりが見たこと話しちゃってもいいと思うよ。ゆうりの気持ちを受け止めてくれるような人なんでしょ?」
「うん。でも言うのは嫌だよ。ヤキモチなんてカッコ悪いもん」
「なんで?案外、喜ぶかもよ?」

お姉ちゃんと話しして、一緒にご飯も食べられた。
「お姉ちゃん、ありがとう。ちゃんとご飯も食べられた。一昨日からほとんど食べてなかったんだ」
「まったく、ゆうり、そんなんじゃ、体調崩すよ。恋愛は体力勝負だよ。」

お姉ちゃんに夕食のおかずも持たせてもらって、マンションに帰った。
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