恋があと?結婚が先?
朝、大地と一緒に起き出した。朝食つくって食べて、洗濯して、部屋に掃除機かけた。家事を済ませてもまだ、朝の9時。
買い物にでも行こうって話をしていたら、大地のスマホが鳴り出した。呼び出しかなぁってちょっと残念に思った。

大地の電話はやっぱり病院みたい。
でも、いろいろ話ししてたけど、どうやら指示だけでよかったみたい。
「よし、ゆうり出かけよう」
「行かなくて大丈夫なの?」
「あぁ、ちょっとわがままな患者さんがいてね、和馬が診てくれてるんだけど、僕じゃなきゃ、治療受けないって騒いでるみたい。和馬と先輩で保護者も交えて説得するって。。。一応、治療計画の確認の連絡だったんだ。まぁ、治療は明日になってもいいから、今日、和馬たちでできなかったら、明日やるから。今日は、せっかく、ゆうりと過ごせる休みをもらえたんだから、病院には行かないよ」
「ふうん。そうなんだ。。。ねぇ、その患者さんって女の人?」
「えっ。あぁ、女の子だけど?」
「ふうん。。。きっとその人、大地のことが好きなんだろうね。」
「えっ、それはないだろう?ハタチの女子大生だよ。それに僕が結婚してるのも知ってるよ。」
「あいちゃんって言うんでしょ?」
「ゆうり?なんで知ってるの?」
「ひみつ。。。」
「ちょっと、ゆうり?何で?。。。もしかして、ゆうり、あいちゃんに何かされた?いや、ゆうりとあいちゃんに接点ないよな?結婚しているのは言ったけど、ゆうりのことは言ってないし。。。」
大地は、混乱しているみたいで、あれこれ考えながら、何度も何で知ってるのか教えて欲しいって言われた。
「いやだよ。教えない。」
それでも、何度も聞いてくるし、そのうち、昨日の夜、泣いてたのって、あいちゃんに何か言われたのか?って関係あるんなら、主治医かわってもらうように先輩に相談するって言い出して、このままじゃ、大地の仕事に影響すると思って、しょうがなく、見たことを言った。
「そうだったんだ。ますます、ごめん。ゆうりが来てるの気づかなかったよ。」大地さんは真面目に謝ってくれた。
「ううん。私もごめんなさい。さっさと言えばよかったのに。。。」
「でも、ゆうりがヤキモチ焼いてくれるなんて嬉しいなぁ。。。」
大地に抱きしめられて、好きなのはゆうりだけだよ。患者さんはお客さんだから、わがままにも付き合うけど、あんまりひどい時には、主治医を変わってもらうこともできるし、退院してもらうこともできるから、心配しないでって言われた。
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