恋があと?結婚が先?
診察室には、フランス人の女医さんのオージェ先生がいた。
「ドクター河合の配偶者ね。はじめまして。」
「こちらこそ、はじめまして。ゆうりです。よろしくお願いします」
「喘息の治療が必要っていうことね。服用している薬と吸入薬は継続した方がいいものばかりね。それじゃ、診察をしますね」
オージェ先生とゆうりの会話は英語で、問診も診察も順調に進んだんだけど、オージェ先生がもっと詳しい検査が必要だと言い出した。
「ゆうり。自覚症状がないみたいだけど、気管支が狭さくして、いつ、発作が起きてもおかしくない状態になっていることが予想されるから、レントゲン検査が必要よ。レントゲン撮りたいけど、ゆうりは妊娠していない?」
「妊娠していません」
「それなら、大丈夫だろうけど、一応、尿検査もいれとくね。それと、心臓の音から貧血が疑われるから、血液検査も必要。今から、検査をオーダーするので、検査室に行くように。それと、薬の方は処方箋を出すので、薬屋で受け取るようにしてほしい。何か質問はありますか」
「検査の結果はいつわかりますか?」
「検査結果は1時間程度でわかるので、結果がでるころに受付に声をかけて」

検査室に案内されて、連れて行かれた。
検査室に入ってすぐ、採尿のカップを渡されて、トイレで済ませた。
検査室では、採血の用意がされていて、みたら、すごく太くて長い針が着いた注射器がトレーに入ってた。
「えっ。。。こわい。。。」
「ゆうり、大丈夫だよ。すぐ終わる」って大地に声をかけられて、椅子に座らされた。
氏名等の確認があって、腕を取られた。
怖くって、顔を背けて、我慢した。
チクってして、じんじんとした痛みがきたけれど、少しして、「終わったわ。ここをしっかり押さえて」って聞こえて、目を開けたら大地がしっかり押さえてくれてた。「さっ、ゆうり、採血は終わったよ。レントゲン室にいくよ」
レントゲンは胸部レントゲンですぐ終わった。
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