恋があと?結婚が先?
大地さんと入れ替わるように村田先生が来た。
「藍原さん、どうですか?昨夜、しんどかったですね。」って言って、ひととおりの診察をして「今朝はまだ熱が高いので、心配な状態だと思います。点滴でお薬いれてるけど、病気の勢いが強いので、もうちょっと熱が続くかもしれません。」って説明してくれた。「あと、食事がしんどいようですね。病院の食事が食べれなかったら、何か買って来たものでもいいので、食べれそうなものがあれば食べてくださいね。」って言われた。

先生も行ってしまって、何にもすることもないし、眠れそうにもなくて、テレビをつけてぼんやりしていた。
10時ごろ、看護師さんがきた。熱を2時間ごとくらいで測るって言われた。熱が高くなってきてるから、何かあったらナースコールしてくださいって言われた。

お昼ご飯が運ばれてきたときには、ベッドに横になってて、起き上がるのがしんどくて、看護師さんがベッドを起こしてくれたんだけど、食事ができそうになかった。ぐったりしてるっていう状態で、自分でもこれって大丈夫だろうかって心配になった。

看護師さんが先生に診てもらいましょうねって言って、先生を呼びに行った。
村田先生が来てくれて、熱をはかり、聴診して喉をみて、「藍原さん、注射しましょう。昨日よりはよくなってきてますよ。注射の間隔もあいてきているので、大丈夫ですよ。今回は、注射する薬を変えてみましょう。あんまり痛くない薬にしますね。」って言われて、パソコンで入力して看護師さんに指示を出した。準備に行った看護師さんと入れ替わりで大地さんが入ってきた。
「和馬、診てくれてたんだ、ありがとう。どう?」
「熱が39度、喉の腫れは引いてるようには見えないけど、熱の上がりがおさまってきたから、解熱剤を変えてみるよ。この薬で下がるようなら注射の痛みも軽くなるしね。」
「そうだな。。。ゆうりちゃん?大丈夫?注射、あんまり痛くない薬にしてくれるって良かったね。」って大地さんに言われた。

看護師さんが注射を持ってきた。
注射は腕にするって言われて、右腕の袖をめくって、大地さんにしっかり抑えられて、消毒された。
「チクってしますね。」って言われて、チクってして、ズキって痛みがきたけど、痛いけど、ガマンできた。
「はい、終わりました。どうですか?この注射の方が痛みが少ないでしょ?」って言われて、頷いた。
大地さんは外来での診察が終わって、様子を見にきてくれたらしい。でも、すぐ、大地さんの担当患者さんの診察があるからって行ってしまった。
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