恋があと?結婚が先?
いよいよ実習の初日。
スーツを着て、朝も大地さんの出勤と同じ時間に家を出た。
高校までは30分くらいで行ける。事前にもらってた教科書やノート類、辞書などを持ったら結構な荷物になった。
大地さんからは「がんばって。だけど、体調を崩さないようにするのも仕事のうちだから、無理しないように」って言われてる。

高校の職員室に入ったら、同級生だった他の大学に行った人も2人きてて、合計3人が実習生だった。
久しぶりにあう同級生と先生たち、すごく懐かしい。私は高校2年生の1組に行くことになった。授業は2年生の英語についていく。高校の時に英語が大好きになったきっかけの憧れの先生と一緒に2週間過ごせる。すごく嬉しくって、初日は先生についていくだけ、授業も見学させてもらって、ときどきお手伝いをするだけだった。そして、放課後は実習レポートの作成を3人の実習生でやった。
よく知ってる先生たちが多いから、色々と気にかけてくれるし、保健室の先生なんて、「ゆうりのベッドいつでも使えるから、ちょっとでもしんどくなったらすぐ来なさい」って。。。高校の時も休みがちだったし、何度も保健室にお世話になってる。
初日はすごく充実してて、楽しく過ごしてきた。

家に帰ってみたら、大地さんが既に帰ってた。
「ただいま。大地さん早かったんですね」
「おかえり。今日はたまたま早く帰れたんだよ。ゆうりちゃん、実習期間中、食事どうする?作るの大変だよね」
「うん。でも今日と同じくらいには帰れると思う。放課後はレポート作成して翌日の時間割とか確認してるだけだし。部活の指導は実習生はないって聞いたし」
「そうか。でも疲れるだろうからさ、お弁当とかお惣菜とか買ってきたら良いからね。」
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