恋があと?結婚が先?
帰ったら、両親も姉夫婦にいた。
みんな興味津々で私を見てくる。
大地さんといろんな話をしてお茶をしてケーキも食べてたから、夕食もお腹が空いてなくて、食べなかった。

部屋のベッドで寝転がってたら、お姉ちゃんがきた。
「ゆうり、どんな人だった?」って聞かれた。
「知ってたんでしょ。教えてくれたら良かったのに。普通の人だったよ。優しそうだった」って答えた。
「ごめんね。事前に言ったら、ゆうりが会わないって言い出すかと思って。それで、お母さんたちが言うよに結婚するの?」
「まだ、わかんない。大地さんと明後日の夜にもう一度話し合うことになってる」
「そっか。。。ゆうりの好きにしたらいいと思うよ。私は、ゆうりの相手の人は知らないけど、河合さん夫婦は知ってるの。うちの会社の家具で診療所もご自宅も揃えてくれてるお得意様なんだけど、うちの会社がまだお父さんだけでやってた時に河合さんの方は開業しようとしてたみたいで、調度品の相談を受けたりしているうちに意気投合して、かれこれ20年くらいの付き合いらしいよ。時々、お父さんもお母さんが接待じゃないけどって出かけたりしてたじゃない?夫婦で出かけてたの仕事以外ではほぼ河合さんご夫婦とだったみたいよ。」
「ふうん。そうだったんだ。みんないい人っぽかった。それより、お姉ちゃんは結婚の決め手は何だったの?」
「暁人とは、学生のときにバイト先で知り合って、友達以上恋人未満って感じだったの。暁人は経済学部だったから経理もできるし、子ども時にフランス暮らしだったからフランス語が喋れるじゃん。そういうのを生かして働きたいって思ってたみたいで、うちの会社が従業員募集してるって何かで言ったら本当に応募してきたのよ。父さんたちも初めはいつまで続くだろうって思ってたみたいだけど、すっかり馴染んでくれてね。それで、いつの間にか結婚することになってたって感じ?」
「結婚するのってワクワクした?」
< 7 / 142 >

この作品をシェア

pagetop