恋があと?結婚が先?
「大地、仕事は?」
「もう大丈夫。今日は、そもそも当直じゃないし。もう終わらせたから大丈夫だよ」
「ごめんなさい」
「なんで謝るの?大丈夫だから。それより、頭痛はひどい?冷やしてみる?」
「ううん。冷やさなくていい」

しばらくしたら、大地が経口補水液をコップに少し入れてくれた。
「一口だけ、ゆっくり飲んでごらん」
言われたように、一口だけ、飲んでみた。飲めたって思ったのに、吐き気がしてきた。
「吐きそう。。。」
「はい、これに吐いていいよ」って大地が洗面器を出してくれた。
えずくだけで吐けなかった。
「まだ、ちょっと早かったかな。ごめんな、苦しい思いさせたね。もうちょっとしてから、もう1回ためしてみよう」
「うん」

結局、点滴1本が終わるまでには、全然、飲めなかった。
村田先生が来て「ちょっとは飲めた?」
「いや、飲んだら、吐き気がくるみたい。実際、胃が空っぽだから、出ないけど、えずいてる」って大地が答えた。
「そうか。ゆうりさん、ちょっとお腹診せて。。。」って服をめくって、お腹に聴診器をあてて、ちょっと押さえたりした。
「うん。どうしようか?もう1本点滴いれてみよう。次の点滴が終わるときに水分摂取できるかやってみよう。
< 92 / 142 >

この作品をシェア

pagetop