私を暴いてみせて
あ、そうだ、瑞希……は、いいか。
海斗が一緒なら来ないだろうし。
てか、そうじゃなくてもさっき海斗がちょっかいかけたから、来ないか。
道中、海斗から話題を沢山振ってくれて、会話が途切れる事は無かった。
暫く歩くと茶色の屋根が見えてきて、さつきの家に到着した。
「へぇ、ここがさっちゃんの家か〜。大きいね」
「ほら、行くよ」
さすがに2回目だから、躊躇いも無くインターホンを押した。
『はい』
すぐに声がして、さつきのお母さんだった。
「あ、あの、こんにちは、聖夜です」
『あら、聖夜くん! 今開けるわね』
さつきのお母さんは弾むような声で、明るかった。
だからか、海斗は感心する様に言う。
「ふーん、セイって、さっちゃんのお母さんと仲いいんだ」
「仲良いって程じゃ……」
「お待たせ、聖夜くん。こんにちは」