私を暴いてみせて
今日は6月12日。
私とゆうちゃんが逢えるのはまだ先。
安心したような———残念な、ような。
目を閉じる。
ゆうちゃん……早く、逢いたいな。
今すぐゆうちゃんの声が聴きたい。
ゆうちゃん……。
ポケットに仕舞ってある、携帯に手を伸ばす。
履歴の一番上のゆうちゃんの名前にタップしようとした———時。
「お待たせっ。遅くなってごめんね」
急いで携帯を伏せる。
……危ない。
病院で携帯構ってる所見られたら、怒られちゃう。
「お薬貰ったし、帰ろうか。立てる?」
「う、うん」
立ち上がったとき、ちょっと立ち眩みしたけどそれだけで、靴を履いて車に乗る。
後部座席にシートベルトしながら横になって寝ていると、あっという間に家に着いた。
ゆっくりと車から下りてそのまま部屋に向う。
「さつき、ここにお水置いておくから、夕方までには飲み干しなさいよ」
「はーい……」
ペットボトルに手を伸ばし、コップに入れて飲む。
1杯飲んだだけじゃ全然減らない。
駄目だ、だるい。
それに眠い。
コップを置いてベットに潜る。
携帯を握りしめ、さっき電話出来なかったゆうちゃんの顔を思い浮かべながら目を閉じると、一瞬で眠りについた。