溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
『煮物を作りすぎちゃったからおすそ分けに行ったら、玄関でうずくまっていてね。お腹が痛いって言っていて、どうしたらいいかとおばさんも慌てていたら、血を吐いちゃったのよ。もうおばさん、無我夢中で救急車を呼んで……』
早口で捲し立てるおばさんの話を聞きながら、夢じゃないかと思った。だって血を吐いただなんて……。
このままおばあちゃんと会えなくなっちゃったら? そう思うと怖くてどうしようもない。
『意識はあったから大丈夫だと思うんだけど……とにかく急いで病院へ向かってあげて。弘子さんも不安だと思うから』
事情を説明してくれたおばさんにお礼を言い、おばあちゃんが運ばれた佐々木総合病院へやってきた。
一般病棟は閉まっていて、別棟の緊急外来病棟へ向かい受付に尋ねた。
「あの、すみません。岡本弘子の家族です」
「岡本弘子さん、ですね。少々お待ちください」
もう二十一時になろうとしているのに、緊急外来の待合室には数名の患者と家族の姿が。
早口で捲し立てるおばさんの話を聞きながら、夢じゃないかと思った。だって血を吐いただなんて……。
このままおばあちゃんと会えなくなっちゃったら? そう思うと怖くてどうしようもない。
『意識はあったから大丈夫だと思うんだけど……とにかく急いで病院へ向かってあげて。弘子さんも不安だと思うから』
事情を説明してくれたおばさんにお礼を言い、おばあちゃんが運ばれた佐々木総合病院へやってきた。
一般病棟は閉まっていて、別棟の緊急外来病棟へ向かい受付に尋ねた。
「あの、すみません。岡本弘子の家族です」
「岡本弘子さん、ですね。少々お待ちください」
もう二十一時になろうとしているのに、緊急外来の待合室には数名の患者と家族の姿が。