溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
唯一無二の存在
「キャー! なんですか、この眩しい笑顔は!! めっちゃイケメンじゃないですか!」
数日後。仕上がった写真を見て、薫ちゃんは悲鳴にも似た声を上げた。
「半分は俺のカメラの腕だから」
面白くないようで笠井君はブスッとした顔で言う。
「そんなわけないじゃない! 明らかに被写体がいいだけだし! あー、もうこんなにイケメンドクターなら、なにがなんでもついていけばよかった」
「そうなったら俺が全力で阻止していたから無理だよ」
「はぁ? もう笠井君ってばなんなの? 最近いつもに増して酷くない!?」
「酷くない」
軽快なふたりのやり取りを、いつもは温かい目で見守ることができていたけれど、笠井君の気持ちを聞いてしまった手前、ハラハラしてしまう。そして言いたくなる。
薫ちゃん、違うんだよ? 笠井君は薫ちゃんのことが大好きだから、自分以外の男の人を褒めるのが面白くないだけなんだよって。早く笠井君の気持ちに気づいてあげてって。
もちろんそんなこと、口が裂けても言えないけど。
数日後。仕上がった写真を見て、薫ちゃんは悲鳴にも似た声を上げた。
「半分は俺のカメラの腕だから」
面白くないようで笠井君はブスッとした顔で言う。
「そんなわけないじゃない! 明らかに被写体がいいだけだし! あー、もうこんなにイケメンドクターなら、なにがなんでもついていけばよかった」
「そうなったら俺が全力で阻止していたから無理だよ」
「はぁ? もう笠井君ってばなんなの? 最近いつもに増して酷くない!?」
「酷くない」
軽快なふたりのやり取りを、いつもは温かい目で見守ることができていたけれど、笠井君の気持ちを聞いてしまった手前、ハラハラしてしまう。そして言いたくなる。
薫ちゃん、違うんだよ? 笠井君は薫ちゃんのことが大好きだから、自分以外の男の人を褒めるのが面白くないだけなんだよって。早く笠井君の気持ちに気づいてあげてって。
もちろんそんなこと、口が裂けても言えないけど。