溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
こうして彼の部屋で並んで座るのって、なんだか恥ずかしい。

けれど最後まで言えず、口籠る。

そしてふたりっきりの部屋は沈黙の時が流れた。

どうしよう、なにか話さないとドキドキしているのがバレてしまいそうで怖い。

そんな思いで慌てて口を開いた。

「あの、家族同士、仲が良いんだね。今日みたいなホームパーティーって頻繁にやっているの?」

「あぁ。姉貴や従兄弟たちが結婚するまでは週に一度はやっていたかも。今はみんな結婚して家から出て行ったから頻度は減ったけど、それでも最低月に一度はやっている気がする」

何気なく聞いた質問の答えにびっくりした。

「え、佐々木君ってお姉さんがいるんだ」

「もう結婚して滅多に家に帰ってこないから、なかなか会う機会がないけどな」

「そうなんだ……」

ちょっと意外かも。佐々木君ってしっかりしているし、お兄ちゃんタイプだと思ったから。

「従兄弟とも仲が良いの?」

「そうだな、仲が良い方だと思う。幼い頃はよく泊まったり、遊びにいったりしていたから。歳も近いんだ」

「そうなんだ」
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