溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
どうして彩音が謝るの? 悪いのは私なのに。
それなのに彩音は自分が悪いと思っていて、ギューッとしがみついてきた。
「謝らないで。だって悪いのは私でしょ? ……さっきはごめんね」
すると彩音は顔を上げ、真っ赤に染まった目で私を見つめてきた。
「え……お姉ちゃん、怒っていないの?」
目を瞬かせる彼女を安心させるように、笑顔で言った。
「怒っていないよ。むしろ彩音が怒るべきじゃない? だって私が急に家を飛び出したわけだし」
「それは私が、勝手にお姉ちゃんと佐々木先生お似合い! って盛り上がってくっ付けるために、出掛けようって言ったからじゃないの?」
佐々木君の言う通りだ。彩音は私のためを思って三人で出掛けようって言ってくれたんだ。
「違うよ」
すぐに否定し、佐々木君のことが好きだと伝えようとしたものの、恋バナすることなんて初めてだし躊躇する。
それにここは玄関先。おばあちゃんが起きちゃうかもしれない。
「彩音、まだ寝なくても大丈夫だったら、私の部屋で話をしない?」
声を潜めて言うと、彩音は「する!!」と言いながら何度も首を縦に振った。その姿が可愛くて口もとが緩む。
「じゃあ先に行ってて。珈琲淹れてくるから」
「ありがとう」
そう言うと彩音はスキップしながら私の部屋へと向かっていく。その後ろ姿に和みながら台所へ向かい、珈琲をカップふたつに注ぎ部屋へと向かった。
それなのに彩音は自分が悪いと思っていて、ギューッとしがみついてきた。
「謝らないで。だって悪いのは私でしょ? ……さっきはごめんね」
すると彩音は顔を上げ、真っ赤に染まった目で私を見つめてきた。
「え……お姉ちゃん、怒っていないの?」
目を瞬かせる彼女を安心させるように、笑顔で言った。
「怒っていないよ。むしろ彩音が怒るべきじゃない? だって私が急に家を飛び出したわけだし」
「それは私が、勝手にお姉ちゃんと佐々木先生お似合い! って盛り上がってくっ付けるために、出掛けようって言ったからじゃないの?」
佐々木君の言う通りだ。彩音は私のためを思って三人で出掛けようって言ってくれたんだ。
「違うよ」
すぐに否定し、佐々木君のことが好きだと伝えようとしたものの、恋バナすることなんて初めてだし躊躇する。
それにここは玄関先。おばあちゃんが起きちゃうかもしれない。
「彩音、まだ寝なくても大丈夫だったら、私の部屋で話をしない?」
声を潜めて言うと、彩音は「する!!」と言いながら何度も首を縦に振った。その姿が可愛くて口もとが緩む。
「じゃあ先に行ってて。珈琲淹れてくるから」
「ありがとう」
そう言うと彩音はスキップしながら私の部屋へと向かっていく。その後ろ姿に和みながら台所へ向かい、珈琲をカップふたつに注ぎ部屋へと向かった。