溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
次の日。いつものように出勤し、同僚に事情を説明して、おばあちゃんが入院中は定時で上がらせてもらうことになった。

みんなに迷惑かけてしまうのに快く快諾してくれて、私が請け負っている仕事も手伝ってくれた。

「すみません、それではお先に失礼します」

定時を過ぎ、同僚に挨拶をして急いでオフィスを後にする。向かった先はおばあちゃんが入院している病院。

昨夜、おばあちゃんは寝ていたから入院に必要なものは看護師さんに預けた。だからおばあちゃんに会えていない。

大丈夫だってわかっているけれど、会って話をしないと心から安心できない。

ナースステーションで受付を済ませ、おばあちゃんが入院している病室へと向かう。

四人部屋の右奥がおばあちゃんの病室。全室ドアは開いていて、近づいてくるとおばあちゃんの楽しそうな笑い声が聞こえてきた。

その声を聞き、ホッと胸を撫で下ろす。

よかった、おばあちゃん元気そうで。それにもうさっそく同室の人と仲良くなったのかな。近所付き合いも上手で、友達の多いおばあちゃんらしいけど。
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