明日も、きみに逢いたい。



「あ、おい…!」


王子に再び呼び止められる。


…今度は何。


「ま、まだ何か?」


「最後にこれだけは言っておく。弘人兄ちゃんはやめとけ。想うだけムダだ。あんたの想いは届いたりしない。」



その一言で、さっきの良いエピソードがキレイに私の脳内から消えた。


「あなたに言われる筋合いないと思うんですけど!」


「あるだろ!従兄弟なんだから!お前よりもずっと兄ちゃんの事知ってんだよ。」


…ま、まぁそれもそうか。


いやでもこの人に言われるのは何故か納得いかない!


「だからってあんた何かに言われたくないし!それに私だって分かってるから!」



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