明日も、きみに逢いたい。



とりあえず、このメモは手帳に保管するとして…。

怖くて捨てたりなんかできない。


とりあえず、どうやったらキーホルダーを取り返せるか考えなきゃ。



″弘人兄ちゃんは諦めろ″…か。


そんな事できるんだったらとっくにしてるし。


私はさっきまで王子が座っていたソファに近寄る。

それにしても、ここであの人は何をしてるの?


「…ん?」


ソファの下に、数枚の白い画用紙が落ちてることに気づいた私は、その画用紙を手に取った。


「わぁ…きれい〜!」


その画用紙に描かれていたのは、バイオリンを弾く1人の女性。



少し遠めで描かれるその絵は、なぜかとても切なく感じた。





< 37 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop