明日も、きみに逢いたい。
とりあえず、このメモは手帳に保管するとして…。
怖くて捨てたりなんかできない。
とりあえず、どうやったらキーホルダーを取り返せるか考えなきゃ。
″弘人兄ちゃんは諦めろ″…か。
そんな事できるんだったらとっくにしてるし。
私はさっきまで王子が座っていたソファに近寄る。
それにしても、ここであの人は何をしてるの?
「…ん?」
ソファの下に、数枚の白い画用紙が落ちてることに気づいた私は、その画用紙を手に取った。
「わぁ…きれい〜!」
その画用紙に描かれていたのは、バイオリンを弾く1人の女性。
少し遠めで描かれるその絵は、なぜかとても切なく感じた。