明日も、きみに逢いたい。
まるで私が先生を見つめるような、そんな感覚に陥る絵。
窓からそそぎこまれる夕日にそっと照らす。
「あぁわかった…。この絵は、ここから向かいの校舎を描いてたんだ。ちょうどここから音楽室が…」
あ…
もしかして、あの人が描いた絵?
だからこの場所に執着してるの?
じゃあ…この女性はもしかして…!
「ちょっとお借りします。」
ふふふふ…交渉するのに使えるかもしれない。
私は数枚の中から一枚拝借して、カバンの中にしまった。
「王子の物って決まったわけじゃないけど…終わったらちゃんと元の場所に戻すので!」
絶対うさちゃんは私が取り返す!!
そして気持ちも…あの人に言われたように諦めなくちゃ。
言ってる事とやってる事がほんとめちゃくちゃだけど…
とりあえずこのまま何もしない訳にはいかないよね。