明日も、きみに逢いたい。
「あっ…はい…」
慌てて立ち上がった先輩は、急いでその場から立ち去ろうとする。
そして、王子の横を通る時。
「あ…ちなみに僕はあなたと結婚の約束も、ましてや父と食事する約束もした覚えはありません。もう二度とそのような事は言わないように。わかりましたね。」
ジロッと先輩を睨む王子。
先輩は泣きながら立ち去って言った。
「大丈夫?痛かったね。」
そう言って、岸本藤高さんは私に手を差し出してくれた。
「あ…いえ、大丈夫です。ありがとうございます。」
「ごめんね。類のせいだよね。」
そうよ…!あの人のせい…!!私が王子を睨むと、王子はツーンとして、違う方向を向いていた。
「類、その態度はなんだ。」
謝りなさい。と促す藤高さんは、まるでお父さん。
「お前が一人で行くから悪いんだろ。」
また、ツーン。
どんだけ性格悪いのよ、こいつ!!
「もともとはあんたのせいでしょうが!」
私も負けじと言い返す。