黒馬の族長様 ─knight and night─
「今日は楽しかった~! またね、葵ちゃんっ」

 学校の最寄りの駅まで送ってもらい、去っていく六つの背中を見てから皆は言った。

「やっばい顔面偏差値おかしいでしょ……!」

「どーやって連れてきたのよカナコ!」

「いやぁ、私にかかればこんなものよっ!」

 どうやら皆満足したようだ。かく言う私も准弥と連絡先交換したんだけどね~。


 ピロン。


 皆が話しているところでまたもやぼーっとしてたらLINEが来た。まさにジャストタイミングだ~。

「これからちょっと時間無い? もっと話したい」

 え、なにこれモテ期なの? と疑うようなメール。まぁ……断るあれは無いけどねぇ……。
 んー、どしよ。

「いーよ。どこで会う?」

 ま、こんなメールする私も私だよねぇ~。

「ごめ、ちょい呼ばれたから行ってくる~」

「え、呼ばれたの~!?」

「まじかいってらっしゃいっ!」

「行ってきま~す」

 待ち合わせは一駅先のフタバ。電車に乗り込んで降りてフタバに向かう。何飲もうかな。
 そうして夜八時半。私は改札を出た。
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