...好き。
「菜乃花!学校に遅れちゃうでしょ!」
突然バターンと開いた扉に また重くなるモチベーション。
鋭い視線のママの前を通って玄関へ向かう。
「はぁ…やだな」
「何言ってるの。入学してまだ1週間しか経ってないじゃない」
「…カナタ君と離れたくない…」
「いいから行ってきなさい!」
ママに怒鳴られながら しぶしぶ扉を開ける。
玄関を出ると、目の前には開いて私を待っているエレベーター。
それに乗り込んで、12階から1階へ移動する。