君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「あれ、愛ちゃん?」



たまらなくなって、飛びだした病室。
壁によりかかっていると、向かい側から歩いてくる大ちゃんの姿。



「大ちゃん?なんで、ここに?」


「実は年末特番の中継ゲストで出たのが、たまたまこっちでさ。で、白崎さんが入院したって聞いてさ」


「そっか……」


「愛ちゃん?元気なくない?白崎さんよくないの?」



大ちゃんに顔を覗き込まれるけど、思わず逸らしてしまう。



「大輔?」



病室から車椅子ででてきた浩ちゃんが、大ちゃんに声をかける。

あたしは、頭のなかが真っ白になっていく。

浩ちゃんはあたしのことは分からないと言った。
でも、大ちゃんのことは分かっているようだった。



「その子、大輔の知り合い?」


「……え?」



大ちゃんの目が見開いていく。

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