君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「こ、浩ちゃん!?」



彼にとってとも初めて呼ばれたようで、なぜだか顔が赤くなっている。



「ご、ごめん。それが精一杯で」


「いや、いい。気に入った」


「え?」



驚いて顔を上げてみれば、満足そうに笑っていた。



「いいじゃん。お前のこと、愛莉って呼ぶ男いないんだろ?」


「うん」


「俺のことも浩ちゃんって呼ぶ女いねーし。一緒」


「浩ちゃん……」



ふと、優しく笑う浩ちゃんに胸のドキドキが激しくなる。



「あ、LINE交換しよう」



浩ちゃんがポケットからスマホを出して、画面を見せてくる。

QRを読み取れということらしい。



「はい、追加したよ」



LINEのQRを読み取ると「こーいち」という登録名がでてきて、アイコンは中学の時の制服をきた浩ちゃんと何人かの友達だった。

その中には女の子もいて、あたしには男友達なんていないけど、浩ちゃんには普通のことだということに胸がチクリとなる。

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