君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「お前のLINEに入ってる男は俺がはじめてか?」


「いや、塾の先生が」


「まーた塾の先生かよ」



ケラケラと笑ってあたしの頭を撫でる。



「しょうがないでしょ。いままで男の子とというか、女の子とすら関わってこなかったんだから」


「お前、友達いらないの?」


「ほ、欲しいよ!ただいつもタイミングがわからなくて……」



いつもいつも声をかけるタイミングがわからなくて。
それを気づいてくれる人もまわりにはいなくて。
親さえもあたしには無関心で。

人と関わることが極めて少なかったあたしに、塾の先生というカテゴリだけど、連絡をとりあうことがすごく嬉しいことだった。
先生はいまだにあたしのことを気にかけてくれて、よく連絡をくれる。
それもまた嬉しかった。



「よーし、こいよ」



立ち上がった浩ちゃんは、あたしの手を取って立ち上がらせてそのまま屋上から走っていく。



「俺の友達!お前らも仲良くしろよ!」



教室についた浩ちゃんは、ニカって笑ってみんなの輪の中にあたしをいれてくれた。

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