君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい

✱ここでサヨナラ

「なぁ、愛莉。一緒に東京行こう」



浩ちゃんからそう言われて、あたしたちは卒業していまは東京にきてる。



「愛莉と一緒にいれば辛くても頑張れそうなんだ」



そう言ってくれた浩ちゃん。
少しでも浩ちゃんのためになれればと、いろいろとしてきた。

そして、気がつけば東京に来てから6年。
あたしたちは25歳になっていた。

その間、浩ちゃんはなかなか芽がでないものの、ちょっとした脇役をもらっては監督の目に入るように頑張ってた。
浩ちゃんの頑張りを間近でみてきたし、応援していた。



『俺、出演が決まったら1番に愛莉に言うから』



東京に出たときに言われた言葉。
どんな小さな役だって、大切な役だった。
どんな小さな役だって、浩ちゃんは1番に教えてくれた。

だから、あたしはネットを見ることをしなかった。
先に情報を得たくなかったから。

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