君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
みんな、はじめはそんなにたくさん役をもらえるわけではないから。
こうしてバイトをしながら繋いでる。

大ちゃんは、その中でも早いうちにメインの役に抜擢されて活躍しているからバイトをしていた期間も少ない方だったみたいだけど。

そんな人は稀だ。
ずっとバイトを続けながら俳優をやっていた人とずっと一緒にいたからよくわかっている。



「今日のホームパーティ俺も行くよ」


「ほんと?なら、安心だぁ」


「ホームパーティに行って、交流はかっとけば代役とか必要になった時に名前が挙がるかもしれないしね」


「あーそういうものなのか……」



彼もよくそう言っていたなと思い出す。
女の人もいるようで、すごく嫌だったなぁー。
でも、仕事のためだし仕方ないと我慢してた。

そういう我慢はいつの間にかたまっていて。
爆発してしまったんだろう。

< 15 / 193 >

この作品をシェア

pagetop