君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
さすがに凛月くんも黙っていられなくなったらしく、ベッドの浩ちゃんに向かっていこうとするその腕をあたしは掴んだ。



「愛莉ちゃん?」


「……いい、何も言わなくていい」



いいと言いながら、全然よくなんかなくて。
でも、体の自由がきかない浩ちゃんにストレスは与えたくなかった。



「浩一ってあたしのこと好きだったの?びっくり」



わざとらしく驚いてる京香ちゃん。



「そっかー、俺卒業するまで言えないとか結構純粋だったのな」



可笑しそうに笑う浩ちゃん。



「なにそれー」



仲良く話す2人に、だんだんと心が黒くなっていくのがわかる。

ついこの間まで、彼の隣にいたのはあたしのはずだった。
3年もかけて、やっと再びたどり着いた居場所だったのに。

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