君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「なぁ、どうなるかはわかんない俺でいいの?」


「俺でじゃないよ。浩ちゃんがいいんだよ」


「……そっか」



俺がずっとウジウジと悩んでいたものはなんだったのか。
愛莉の言葉はどれも俺の胸にストンと落ちてきて。
愛莉の言葉はどれも俺にとって、大切な言葉だった。

昔から、それは変わらない。



「愛莉、いまなにも用意できてないけどさ」


「ん?」


「ちゃんと用意するから、愛莉のここ予約してもいいかな?」



俺は愛莉の薬指を自分の指で掴む。



「浩ちゃん……」


「退院したら、ちゃんというから。でも、俺は愛莉とそうなりたいってこと覚えててよ。愛莉が俺でもいいって言うならの話だけど」



未来なんかわからない。
でも、愛莉との未来だけはわかる。
愛莉と一緒にいて、幸せじゃないわけなんてないから。

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