君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「どんな未来が待ってようと、浩ちゃんがあたしのことを好きと言ってくれるなら、どんな未来が待ってようと構わないよ」



たまらなく愛おしいと思った。



「愛してるよ、愛莉。俺と結婚してください」



ちゃんと退院して、ものを買ってから格好よくって思ってた。



「あれ?あとからじゃなかったの?」


「いいんだよ。愛莉が欲しくなったから今がそのときなんだ。はやく返事しろよ」


「結婚してあげてもいいよ?」



愛莉の上からの返事にぷっとふたりで吹き出す。

高校の頃の俺らはこうだった。
一緒にいて、冗談を言いあって、笑いあって。
そして、愛し合って。

東京にきてから、忙しさに気を取られて、そういう日常を疎かにしていたのかもしれない。

こういう日常こそ、俺らなのに。



「こういう俺らでずっと一緒にいような」


「うん、浩ちゃん。大好きだよ」



ぎゅっと俺にしがみつく愛莉をずっとずっとこの手から離さないと心に決めて。

俺も愛莉のことをぎゅっと抱きしめた。

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