君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「浩ちゃ……っ」


「ごめん、我慢出来なくて」



眉を下げて、困った顔をしている浩ちゃん。

そんな顔をしたいのはあたしの方だ。
されて困ってるのはあたしの方だ。



「もう、こんなことしないで……」



大ちゃんに申し訳なくて、浩ちゃんの唇が触れた部分を手の甲でこする。



「……んな、そこまで嫌がんなくたっていいだろ」


「嫌がらないといけないの!大ちゃんがいるんだから」



まるで自分に言い聞かせてるよう。
でも、嫌だって感じなかった。
大ちゃん以外の人があたしの唇に触れるなんてイケナイことなのに。

どうして嫌だって感じれないんだろう。

だから、あたしは無理やり嫌がるしかなかった。
大ちゃんのために。
大ちゃんのそばにこれからもいるために。



「そんな、無理やり嫌がろうしてるように言うなよ。俺、期待しちゃうから」

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