君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「大輔、めっちゃいいやつなんで。よろしくお願いします」



そんな笑顔いらないと思ってしまう。
ほしいのは、そんなよそ行きの笑顔なんかじゃない。
あたしに向けてほしいのは、いつもの少し意地悪さが混じったような笑顔だ。



「あーーーーー!思い出した!」



そこに飛び込んできた、すごくでかい声。



「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、この前なんで思い出さなかつまたんだろう!」



少し離れたところから走ってきてるのに、すごく大きく聞こえる声。



「……あいつ、まずい」



浩ちゃんの顔が一瞬にして、焦った顔になる。



「田城さん?どうしたんすか?」



駆け寄ってきた田城さんに大ちゃんは首を傾げる。



「浩一の元カノの愛莉ちゃんだ!」



田城さんは、あたしにたどり着いて、息を切らしながらドヤ顔で言い切る。

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