君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「でも、どんな大ちゃんも優しいって分かってるよ」


「……っ」



あたしの言葉に大ちゃんの表情が和らぐ。



「お前、今の言葉で愛莉にもう一度とか考えんなよ」


「大丈夫っすよ。俺がいくら言ったところで愛ちゃんの気持ちが固まってるの分かってるんで」


「大ちゃん……」



大ちゃんの言葉はとても力強い。
でも、いくら彼の本性がああだとしても、大ちゃんがとても繊細なのはわかってる。

だから、こういう結果には本当はしたくなかった。

大ちゃんの手をとったのに、それを全うできなかった自分の責任だから。



「じゃ、俺はそろそろ仕事だから行きますよ」



大ちゃんが立ち上がって伝票をつかむ。



「おい、それは俺が払うって」



大ちゃんが手にした伝票を浩ちゃんが奪う。

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