勝利の女神はすぐそこに

「ご、ごめん。」
やはり彼女は運動音痴だ。
「まあこんなこともあるよ。」
俺はフォローする。


打っては空振りの繰り返しで今日は終わった。



「今日はありがとう。」
律儀にお礼する彼女。いい子だなと思う。
「うん、明日もここで頑張ろうな！」
一瞬彼女は不思議そうな顔をする。
そして…
「え、いいの？」
「当たり前だろ、用事ないならいつでもどうぞ。」
どうやら彼女はこれからは練習を共にしてもらえないと思っていたようだ。いつでもやってやるっての。
彼女と公園で別れまた明日と言葉を交わし、今日の練習を終えた。