もし過去に戻れるなら君がいなくなる3秒前。

当たり前

あたしは、君の名前を呼んだ。







「朱雨くん!」









君は当たり前のように、振り向くんだ。







「んー?…ってなんでそんな泣きそうな顔してんの?」







そう言って君はあたしの頭を撫でた。







「朱雨くんが、いなくなった夢みた…」






「なんで俺いなくなるんだよ」







そう言いながら君は笑う。









「うん、いるね」








疑いもせずに、当たり前だと思っていたあの日。









その日は、やけに空が曇っていた。








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