時を超えた王女と戦国武将達 後編
早くこの事を知らせなきゃ...!

「おい、女!待てー!」

待てと言われて待てるわけないじゃない!
お願い!間に合って...。

「顕如達がすぐそこまで迫ってます!」

「びび様?
...っ。すぐに信長様に伝えろー!」

はぁはぁ...間に合った...。

宿から小さな小屋まではそれほど距離はなかった。
全速力で走ったのでもう、逃げられる体力は残ってなくその場で肩で息をした。

「女。顕如様から逃げ出してただで済むとは思うな。」

私に向かって槍が飛んできた。


もう...だめ。
ごめんね。渚月。

私は目を瞑った。
< 16 / 100 >

この作品をシェア

pagetop