時を超えた王女と戦国武将達 後編
「信長。お前が来ないので俺から来てやったぞ。
勝負しろ。」

「戦狂いが。いいだろう、来い!謙信。」

どちらも刀を握る力が強く、迫力があった。
金属のぶつかり合う音は鼓膜が破れそうだ。

すごい、どちらも1歩も引かない。

「戦場に女を連れてくるとは随分舐められたものだ。
腑に落ちたな。」

「戯け。守るべき女ができたからあやつのために生きる。」

「丸くなったな。」

そんな会話は私には聞こえなかった。

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